聞いてみると、彼は福岡出身でワーホリを活用してニュージーランド一周を計画していると云うことでした。でも、NZにきてから2ヶ月しか経っていないので、不安が一杯だとも話していました。こんな、日本から遠く離れた南半球で博多弁を聞こうとは思いも寄らなかったが、日本の若者の元気な姿を目にして、私達もまだまだこれから頑張って、沢山の国々を訪問しなければと思うオークランドの一日でした。
もう一つは南極大陸の疑似体験です。もともとイギリスのスコット隊が南極探検の中継基地にしていた様に、ここニュージーランドは、日本で考えるより遙かに南極大陸に近いんですよね。当然スコット隊の関連グッズも沢山残されています。そして巨大地下に雪と氷の世界を造り出し、ペンギンの群れが実際に生息する中を雪上車で横断します。当然雪上車は密閉型で暖房が入っていました。
その後、入場者はチケットを購入しながらの入場だったので、(小学生達は数人ずつでチケットを購入していました、学習の一環だったのでしょう?)エントランスに入るまで、けっこう時間がかかりました。その間、私達は同じ日本人として冷ややかな視線を浴びなければなりませんでした。そして、エントランスに入って見ると、その日本人のグループはトイレ休憩でもしていたのか、それとも、スルーガイドの説明を聞いていたのか知りませんが、一塊りになって、やっとツアコンが次の集合場所を指定していました。最後に集合時刻は20分後と云っていました。私は「たった20分なら来るなよ!」って心の中で叫んでいました。
そんなこんなで、入場まではいやな思いもしたけれど、その水族館は世界的にも有名で、確かに、私達の興味をそそる二つの特徴が有りました。一つは、世界で初めての試みですが、巨大水槽の中にガラス張りの通路が有ることです。後にシンガポールのセントーサ島などにも出来ましたが、要は人間が海の底を歩くような感覚です。魚が右から左へ、左から右へと頭の上を泳いで行きます。巨大な鮫が近づいて来てすぐ傍を横切っていきます。子供でなくても十分楽しめます。
ところが9時ちょうどに入り口のドアが開くと、大型観光バスでやって来ていた日本の某大手旅行社の30人ほどのグループが、さっさと私達のラインの横を通り過ぎてエントランスに入って行きます。「なんだ、こいつらは?」って思っていると、最後尾にいたツアコンらしき女性が日本語で私達だけに「すみません!時間が無いもので」と謝りながら、他の人達には頭を下げながら通過して行きました。私は「こら、まて!子供や他のお客さん達に英語でちゃんと謝れよ!」って叫びそうでした。
ニュージーランド最後のこの日は、一日、目一杯遊ぼうと朝一番に水族館に行きました。9時開館でしたが8時にホテルを出たものだから8時30分には水族館に着いてしまいました。エントランスに続く細い通路には、もうすでに課外学習か何かの小学生のグループが50人ぐらい並んでいました。私達はその後ろに並びました。9時までには何組かの家族ずれもやって来て、私達の後ろに並びました。
この二つの施設が一体となってKelly Tarlton's Antarctic Encounter & Underwater Worldと云います。そして施設の上をタマキ海峡に沿って走るタマキ・ドライブが通過しています。私達は、これらの地下のワンダーランドを楽しんだ後は、道路を横断してタマキ海峡に突き出たカフェテリアで昼食にしました。そして次の目的地ビクトリア・パークマーケットに行くためにタクシーを探しましたが見つかりません。で、そのカフェテリアで呼んでもらおうと、ウエイターに頼むと厨房の中から日本の若者が出てきて、その彼がタクシー会社に電話してくれました。