ところで、「ホテルに帰る前に有名な観光地があるから、そこへ案内しよう」とオーナー夫妻が云ってくれました。これはラッキー!と喜んでいると、そこはなんと、昨日訪れたモナ・ベイルです。ちなみにモナ・ベイルとは20世紀初頭にエイボン河畔に建てられた個人の豪邸です。豪邸と云っても、まだ100年も経っていない住宅です。しかし、歴史の浅いニュージーランドでは貴重な住宅なのでしょう?なんとなくイギリス貴族が住んでいたような格調高い雰囲気はありますが、ただそれだけです。昨日訪れた時も、なんでこんな住宅が観光地なの?って思っていましたが、そこはそれ、カミさんと二人、そんなことはおくびにも出さず、案内されるままに邸内外を見て廻りました。
私は、「今からスタート出来るゴルフ場はないだろうか?」と尋ねると、彼女は会社に電話してくれて、調べてくれた結果、私達の宿泊してるホテルでも提携してるゴルフ場が有ると云うので取り合えずホテルに帰ることにしました。そして、フロントデスクで尋ねると、そのゴルフ場に電話してくれました。答えは30分後に迎えに来てくれると云うことでした。そして、ゴルフ場オーナーの娘さんのマイカーでのお迎えのお陰で、私達は結局、ホテルに帰ってから一時間半後には、ラスレーゴルフクラブの一番ティグランドに立つことが出来ました。
マッコウクジラのウォッチングは、かなり確率が高いとガイドブックに書いてあったので、中止は本当にがっかりでした。天候はそんなに悪いようには思われませんでした。でも、仕方ありません。こればっかりは、どうしょうもありません。そこで、カミさんと相談の結果、雨が降ってる訳ではないので、出来ればゴルフにしようと云う事になりました。
クライストチャーチの二日目は、汽車で一時間北上したカイコウラと言う港町からのマッコウクジラのウォッチングを予約していました。だからクライストチャーチ駅に朝の8時にやって来ました。すると駅舎に「本日のホエールウォッチングは中止」と云う張り紙が出ています。なんだこれは!って思っていると、観光バスから降りて来た若いキーウィー女性が寄ってきて、「今日は天候が悪いので、カイコウラのホエールウォッチングは中止になりました。予定が狂いましたね、これからどうされますか?もし、良かったら私達の観光ツアーに参加しませんか?」と云います。彼女は現地旅行社のツアコンで、私達がホテルを出発した後に、ウォッチングの中止が決まったので、わざわざ駅まで知らせに来てくれたのでした。
そんな、たいへん申し訳無いこともありましたが、ホエールウォッチングが急に中止になって、にわか仕立てのゴルフでしたが、現地旅行社の行き届いた配慮やゴルフ場のオーナー家族の暖かいおもてなしのお陰で、充実したクライストチャーチの一日を過ごすことが出来ました。キーウィー達に心から感謝です。
1ラウンド通しで廻った後、遅い昼食をレストランで取っていると、またオーナーがやって来て、どうだったと聞くのでスコアーカードを見せると、「十分楽しんだようだね」と云います。そして、「食事がすんだら、ワイフが町まで買い物に行くので、一緒に送っていくよ」と云ってくれました。レジを済ませて玄関に行くと、オーナーと奥さんが、自分たちの自家用車なのでしょうメルセデスと共に待っていてくれました。
ホテルへの道すがら、奥さんは自分がどれほど日本に憧れているか?と云うことをしきりに話します。そして日本に付いて矢継ぎ早の質問を浴びせてきます。もちろん、私には彼女の英語の細かいニュアンスは解りません。さらに、自分自身の説明したいことも正確には出来ません。だから、ほとんど聞き間違えた上に、どんどん嘘をしゃべっているようなものです。後で考え直して見ると、本当に恥ずかしい内容でした。でも、それなりに彼女は喜んでくれたみたいなので、すこし気が休まります。
ゴルフ場に着いて申し込み用紙に住所などを記入していたら、オーナーがやって来て日本のオフィッシャルハンディはいくらだ?と聞くので、希望を込めて12(本当は15)だと答えると、それじゃこっちのクラブを使えよ!と事務所に通されました。そこには、そこそこ新しいクラブが数セット有り、私はロゴマークが最初に目に付いたスポルディングのクラブを選びました。クラブのおかげかどうか解りませんが、スコアーはパー73のコースを86でラウンド出来たので私としては大満足でした。カミさんも130を切っていたので、満足していました。