そんな話を聞きながら、下関から遠く離れたニュージーランドのロトルアで旧知の青年と再会出来たことを、心の底から喜べるひとときでした。ちなみに、後日、ポール君が兄に報告してきたところに因ると、彼らは結婚して埼玉に住むことになったと言うことでした。めでたしめでたし!
クライストチャーチから国内線でロトルアに着いたのは、お昼過ぎでした。クーポンの利用で、現地旅行社のバスツアーに参加して定番の羊の毛の刈り取りショーやマウイ族の村や間欠泉の噴出などを見て、ホテルにチェックインしたのは5時頃でした。夕食にはまだ早いので、ホテルのレストランに予約を入れて、近所のお土産やさん等を散策して、ちょっとゆったりした時間を過ごしました。予約時間にレストランに行き、電子辞書をウエイトレスに見せながらオーダーをすませて一安心した時にビックリです。
さらに話を聞くと、彼は3ヶ月後には、又日本に行くと言います。つまり、ワーキングホリディーでロトルアに滞在していた埼玉の日本の女の子と仲良くなって結婚の約束をしたけれど、彼女のお父さんが難色を示しているので、二人で説得に行くと言うことでした。もともと、ポール君の両親は二人とも日本企業のロトルア工場で働いている大の親日家なのでポール君の家族内では問題は無いようでしたが。それにしても、まだまだ国際結婚は難しい問題がいろいろ有るようですね。
私達のテーブルにポール君が突然現れたのです。ポール君はロトルア生まれのロトルア育ちですが3年前、下関市の私の兄の家に1年間ホームスティしていた身長186cmの26歳の好青年です。電子メールも発達していない頃で、わざわざ国際電話をかけて知らせることも無いと思っていましたが、あれでもと思って、ロトルアに着いたとき、現地旅行社の日本人の女の子に「下関の大学に留学していたポール君って知らないか?」って聞いてみたら「知ってる」ってことでした。小さな町だとしても、偶然って面白いものだな〜!なんてその時は思ったものですが、実は話を聞いてみると、彼は、ロトルアに帰ってから、日本の大手旅行会社の現地下請け会社を始めていました。だから、私達のホテルを調べて、レストランに予約を入れていることを知ると、時間に合わせて会いに来てくれたのでした。